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まずは、離床センサーとナースコールシステムを連動させるために必要な、「ナースコール接続ケーブル」の話をします。
ほとんどの高齢者施設や病院にはナースコールシステムが設置されていて、居室・病室のベッド傍の壁にはナースコールのコンセントがあって、入居されている方や患者が使用される子機(押ボタンスイッチ)が差し込まれています。
高齢者施設・病院向けの離床センサーは、基本的には設置対象の方がベッドから起き上がったり、立ち上がろうとする際などにセンサーがキャッチして、ナースコール子機のボタンを押したのと同様の信号を出して、ステーションに設置されているナースコールシステムの親機を通じて、職員にお知らせするものです。
ナースコールをPHSに転送するようにしている場合、離床センサーのコールも同じように転送されます。
ですので、一旦詰所やナースステーションに戻って、どのベッドからコールされているのかを確認せずに、直接設置しているベッドに向かえます。
例えるなら、電源コンセントにタコ足配線するようなもの。ナースコール子機はそのまま使えて、離床センサーが反応してのコール機能が増えるイメージです。
ナースコールメーカーはアイホンとケアコムの2社(パナソニックもあったのですが、ケアコムが事業を引き継ぎ)が、シェアの大半を占めています。
以前のナースコールシステムでは、通常のナースコールと離床センサーが反応してのコールのどちらかを識別することができませんでした。
しかし、アイホンやケアコムの最新機種では、オプションを付ければ識別が可能です。
ナースコールと離床センサーのコールを識別したいご要望は、以前から介護や病院の現場からお声がありました。
同時にコールがあった場合、識別できなければどちらを優先で対応すれば良いかがわからないから。
識別ができれば、最優先すべき離床センサーの方に対応できます。
話の脱線が過ぎて、すみません!
最初にナースコールシステムについて理解して頂いていた方が、その後のお話をスゥーと入っていくと思いましたもので。
話を本題の「ナースコール接続ケーブル」に戻しますね!
子機の壁側のネジを左に回し、抜いて断面を見ると、2つ穴(2ピン)、4つ穴(4ピン)や5つ穴(5ピン)など、様々なソケット形状をしています。
ナースコールメーカーより新シリーズが発売される度に、新たな形状の子機が登場しています。
そのナースコール子機のソケット形状が、離床センサーをナースコールに接続する上で重要なんです!
私どもが取り扱いしだした頃は、2つ穴(2ピン)くらいしか標準で対応されていませんでした。
2つ穴以外のほとんどの形状では、ナースコールの子機をお預かりして、離床センサーのメーカーにて接続できるように加工してもらっていました。しかし、ここで注意が必要なのです。加工したナースコール子機が故障した場合、離床センサーメーカーでは修理できません。
なおかつ、ナースコールメーカーでも改造していると見なされて、修理してもらえません。
ですので、離床センサー接続のために加工を施したナースコール子機が故障した場合は、新品を購入し、それを離床センサーメーカーに送って再度接続加工をしてもらうしかないのです。
現在、有力な離床センサーメーカーではほとんどのソケット形状を標準ラインナップしていて、加工が必要な場合はごく僅かになっています。
ここで、離床センサーメーカーの有力度合いがわかるんです!
ただし、確認された際にアイホンの4つ穴、ケアコムの4つ穴だった場合、注意が必要なんです!
まったく形状は同じなのに、ナースコールシステムの機種によって接続ケーブルが異なったり、加工が必要だったりするんです。
見分け方は各メーカーのカタログに載っています。
参考に、下記にてテクノスジャパンのナースコール参照図をリンクしていますので、ご覧ください。
標準でラインナップしているソケットの形状が多いのがわかりますよね。また、先ほど触れましたアイホンの4つ穴、ケアコムの4つ穴の機種の見分け方も下の方に載っていますよ!
テクノスジャパンのナースコール参照図
↑ クリックすると参照図が見れます。
加工が必要な場合は、納期が遅くなります。
ナースコール子機をお預かりして、離床センサーのメーカーに送付。
接続加工してもらった上で離床センサーと出荷、という流れになりますので。
導入後の追加注文って、急に必要になる場合が多いです。
少しでも納期を短くするために、あなたの施設・病院のナースコール子機のソケット形状が、購入を検討されているメーカーでは標準対応となっているのかを、確認しておいて下さい。
標準対応となっていても、それで安心していてはいけません!
メーカーによっては、ナースコール接続ケーブルを商品代金に含んでいたり、別途購入が必要だったりします。
その上、ナースコール子機のソケット形状で、接続ケーブルの価格が違う場合があり、ややこしいですので注意してください。
ナースコール子機に接続加工が必要な場合でも、加工代金が商品代金に含んでいたり、別途の場合だったりしますので、それも確認が必要です。
テクノスジャパンのナースコール参照図でも掲載されているのですが、⑱ケアコムのWELLシリーズのナースコールシステムをご利用の場合、「ナースコール接続ケーブル」だけでは接続できないんです。
ケアコム社より専用の「分配コンセント」を離床センサー1台につき、1台購入しなければなりません。
費用は種類によって異なりますが、1万円台半ば〜2万円くらい。
ですので、WELLシリーズをお使いの場合、離床センサー+専用分配コンセントの費用を予算に入れる必要があります。
「専用分配コンセント」にはナースコールと離床センサーの区別ができないタイプと、できるタイプがあります。
区別できるタイプですと、離床センサーのコールはナースコールと異なる音、親機や連動するPHSでは「トイレ」と表示してお知らせします。
特に設定の必要なく、ベッド横のナースコール子機を差し込むコンセントから子機を抜いて、専用分配コンセントを差し込み、その分配コンセントに子機と離床センサーのナースコール接続ケーブルを接続すれば終了!
ナースコールと離床センサーのコールを区別して知らせてくれたら、便利ですよね。
テクノスジャパンのナースコール参照図
↑ クリックすると参照図が見れます。そこの左下にケアコム製 専用分配コンセント機種例が掲載されています。
また、アイホンの新ナースコールシステム「Vi-nurse」シリーズでも、設置環境によって、ナースコール接続ケーブルだけでは離床センサーを接続できない場合があります。
別途「オプション入力コード」(税別8,500円)が必要となることがありますので、これもテクノスジャパンのナースコール参照図の右下にてご確認ください。
テクノスジャパンのナースコール参照図
↑ クリックすると参照図が見れます。
せっかく長い文章をここまで読んできたのに、「うちはアイホン・ケアコム製ではないナースコールシステムを使用しているんだけど、そんな場合は離床センサーを接続できないの?」と、お感じになった方はいませんか?
安心してください!
低コストで導入できるということで、最近高齢者専用賃貸住宅やサービス付き高齢者住宅などでナカヨ製やNTT製などのナースコールシステムを導入されるケースが増えてきています。そのナカヨ製・NTT製に対応したソケット形状が、2015年秋に出されたテクノスジャパンの総合カタログよりラインナップされたんです!
また、カタログには掲載されておりませんが、平和テクノシステム製のナースコールシステムでもナースコール参照図の①のソケット形状にて接続ができます。
平和テクノシステムの方にお聞きしたら、動作確認済みとのことです。
この点につきましては、導入した後、実際に点検や修理を依頼して初めてわかりますよね。
後で「しまった!」と思っても、製品を他のメーカーに入れ替えるとなるとコストがかかりますので、対応が悪くても従来のメーカーに、費用が安くつく修理を依頼することになってしまうでしょう。
同じメーカーの同じ製品でも、施設・病院での日常の使い方によって修理を依頼される頻度がまちまちです。
ほとんどご依頼のない施設・病院もあれば、よくご依頼される施設・病院もあります。
導入されている離床センサーの数、設置対象となっている方の状態によっても違いますので、一概には言えません。
シーツ交換や掃除などでベッドを移動したりする時にひっかけて、そのまま引っ張ってしまっての断線で、修理を受けることが多いです。
また、ベッド横の床に敷くタイプの離床センサーは、どうしても対象の方の目に触れやすいですので、今までなかったものがあると興味をお持ちになって、ケーブルを引っ張ってしまってしまうことでの断線もあります。
丁寧に取り扱えば、故障もなく、センサーマットの寿命も延びます。
お使いになる職員の方の意識がウエイトを占めますので、業務が多忙とは思いますが、丁寧に取り扱って下さるようお願いいたします。
ところで、点検・修理って、どのメーカーもそんなに変わらないと思っていませんか?
メーカーによってかなり対応が違うんです!
①点検が無料なメーカー、有料なメーカーがあります
ですので、購入される前に販売店に「点検は無償でしてもらえるのか、有償なのか」を確認して下さい。
点検も有償なメーカーの製品をお使いの場合は、故障かなと思って購入された会社にご連絡される前に、
・コード類を全部抜いてみて刺し直してみる
・正常に働く機器と差し替えての動作確認 、をお願いしたいのです。
故障ということでお預かりして、メーカーにて点検してもらうと正常に動作している場合があります。
また、作動しないとのご連絡を受け伺って点検すると、問題なく動作していることもありました。
有償なメーカーにて、点検で正常と判断されても費用が発生したら、もったいないですよね?!
この動作確認をして頂くと、やっぱり故障であっても故障箇所がある程度特定できますので、箇所や症状をきちんと伝えることでメーカーも漏れなく修理ができます。
②修理があがるまでの期間が長いメーカーがあります
いくつかの施設で、修理に1ヶ月くらいかかったとのことでかなり不満をお持ちでしたので、現在お使いの離床センサーと同じような役割をする他メーカーの製品をご提案いたし、テストご利用後に導入いただきました。
一部のお客様のご要望で、そのメーカーとは付き合いがあるのですが、お客様にお薦めしたくないのが本音です。
ここではメーカー名の明言は避けておきます。
どうしても聞きたい方は、ホームページの「問い合わせフォーム」よりお問い合わせください(笑)
離床センサーを必要だと言うことで設置されている訳ですから、点検・修理に要する期間が短いメーカーと付き合いたいですよね!
③修理期間中、代替器を貸してもらえるかどうか
普段、設置しているものがないと、職員の方は非常に不安なんです!
ですので、修理期間中に「代替器を貸してほしい」とのご要望があります。
そのような場合にはメーカーにお願いして、本来は1週間とかの期間を無料で貸してもらえるテスト器を修理期間中貸出してもらいます。
あるメーカーでは基本的には代替器は貸出していないけど、スピーディに修理して返却されているところもあります。
購入前に、点検や修理が必要になった際には代替器を貸してもらえるのかを確認しておきましょう!
ただ、「1.ナースコール接続ケーブルのラインナップが多い」のところでお話しましたナースコール接続ケーブルが関係してくるんです。
代替器を借りようとして、ご自分の施設・病院のナースコール子機の端子形状がメーカーが標準対応としているナースコール接続ケーブルがあれば、貸してもらえます。
点検や故障にてメーカーに送る場合は、基本的には加工したナースコール子機も含めて離床センサーのセットごと送る方がいいです。
もしかしたら、故障と思われている部分と異なる箇所が原因で、故障となっている場合があるからです。
そのような場合ですと、せっかく直って戻ってきたはずなのに、いざ設置するとうまく作動しないということがあり、もう一度修理に出さないといけなくなります。
ナースコール子機を加工して離床センサーをナースコールシステムに接続している場合、子機も点検に出してしまうと、いくら代替器を借りることができたとしても離床センサーが使えません。
ですので、先ほど触れましたが、施設・病院で他に同じメーカーの離床センサーがあれば、点検・修理が必要な離床センサーの加工済みナースコール子機と正常に動作する離床センサーを接続して、正常に動作するかを確認し、故障の可能性範囲を狭めて下さい。
もし、正常に動作すれば、離床センサーが故障であると特定ができます。センサーのセットのみをメーカーに送付すればよいのですので、代替器を送付してもらって使用できます。
弊社で取引させてもらっているメーカーでは、テクノスジャパンの修理対応が特にいいです。
点検報告書にて、どこが悪くてどのような修理をしないといけないかをきちんと報告してくれますので安心です。
また、2007年12月より、修理可能なものについては、修理代金が一律となっております。
費用も高くないです。
こちらから連絡しなくても、自動的に修理にかかってもらえます。
ということは、修理期間が短縮になります。
点検報告書には修理上がりの出荷日も記載されていますので、何日に修理が上がるかを報告書が届いた時点でお客様に連絡できます。
修理を出した施設・病院にとっては、いつ直るのかが早くわかって安心ですよね!?
ですので、お客様から修理期間が長いとかのクレームは私共ではないです。
メーカー選びとは関係ないのですが、これも重要なんです。
有力なメーカーは施設・病院に直接ほとんど販売しません。例え、ホームページから価格を問い合わせても定価を言われるか、販売店や販売会社を紹介されます。メーカーは開発の方が多いです。もちろん営業の方はいますが、基本は販売店・販売会社の開拓と販売店へのフォローが中心です。
1社しか扱っていない販売店・販売会社では、どのメーカーがいいのか?どの製品がいいのか?などがわかりません。同じような用途の離床センサーでも複数メーカーのを把握しておいて、お客様にきちんと比較して説明できる販売店と付き合いましょう!
また、医療機器の商社なども離床センサーを扱っておりますが、普段扱っている医療機器が何十万、何百万円、何千万円ですから、何万円の離床センサーには重きを置いていません。ですので、故障などへの対応がよくなくて、弊社から製品納入や修理対応をさせて頂くことになったケースがあります。
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担当:松井 毅(たけし)
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大阪府大阪市の株式会社ディプスです。
大阪・奈良・兵庫(南東部)・京都(南部)を中心に、高齢者施設・病院などにベッド周りでの転倒予防・転落予防に役立つ離床センサーや、認知症の方が徘徊で建物外に出られようとするのを検知する徘徊検知システム(徘徊センサ)を始めとする機器の販売・設置をしております。
また、高齢者施設・病院内での監視カメラシステム・防犯設備の設置、自治会・駐車場などへの街頭防犯カメラシステムの設置工事をしております。
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