まず基本となるのが、このタイプです。


このタイプの離床センサーは、設置対象となる方がベッドから起き上がり、ベッド横に座って立ち上がろうと床に敷いたセンサーマットに重心をかけた際や、ベッドからずり落ちたりして、体重がかかった際に反応してナースコールなどを通じてお知らせするものです。


一人でベッドから離れると転倒の恐れがある方、ベッドから車椅子やポータブルトイレに移乗する際に転倒の恐れがある方、徘徊する恐れのある方に向いています。





このタイプの離床センサーの良い点は、体重がかかった時だけセンサーが働きますので、センサーマットは長持ちします。


おまけに設置に気を使わなくていいですし、不必要にコールすることが少ないですので、職員の方にとって扱いやすいです。





デメリットではないですが、

一つは職員や家族が踏んでもなります。


介助などをする場合は一旦離床センサーの電源を切ってから、センサーマットの上に乗って介助などを行う必要があります。ですので、ベッドから離れる時には必ず電源をONにするよう注意する必要があります。


二つ目は、センサーマットを床に設置しますので、どうしても配線が床を這ってしまいます。ですので、ベッドを移動する時などにケーブルを引っかけて、気づかずにそのまま動かしてしまって、断線するなどの故障が他のタイプに比べると多いです。


三つ目は、床に敷きますので、踏んだり、水物をこぼしたりすることでだんだん汚れてしまうことです。


一部のメーカーの製品では、防水仕様になっていて丸洗いができますが、ほとんどのメーカーのは防滴仕様ですので、丸洗いはできません。


しかし、防滴仕様ですから、お茶やおしっこでは全然問題ありません!


そのような場合には固くしぼった濡れぞうきんで拭き取るか、汚れが落ちにくい場合は中性洗剤などを使用するとか、ブラシなどで軽くこすってから拭き取るようにしますと、きれいになります。





対象の方によっては「センサーパッドを踏むと、職員が自分のところに来るなぁ」と感づいて、ベッドから降りる際にわざわざセンサーパッドを避ける方がいらっしゃいます。


離床センサーは故障していなくて、対象の方が部屋から出ているのに反応していない場合は確認が必要です。

 






また、離床センサーで「報知」+「万が一のケガを緩和させたい」場合に、ベッド横に薄手の衝撃緩和マットを敷いて、その下か上にマットタイプのセンサーパッドを敷いて運用されている施設もあります。


ただ、これには若干の注意が必要なんです!


今、記しましたように、衝撃緩和マットは必ず薄手で、クッション性が良すぎないものを使用してください。施設によっては、余ったベッドのマットレスを衝撃緩和マット代わりに使用しています。その上にセンサーマットを敷いて利用した場合、マットの上に乗るとセンサーパッドが波うちして、故障の原因になりますので、絶対に止めてください。


また、マットレスの下に敷いた場合は、体重の軽い方では立ち上がっても反応しにくいですので、必ず反応するかを実際に確認してからご利用ください。


薄手の衝撃緩和マットの下にセンサーマットを敷く場合でも、緩和マットが体重を吸収しますので、通常のセンサーパッドを敷くだけの使用よりも、若干ですがセンサーパッドの反応が遅くなりますので、これもテスト利用をして確認して下さい。

「ベッドセンサー」とも呼ばれたりします。

このタイプは、ベッドのマットレスのすぐ上で、寝たら肩〜腰辺りになるように、センサーパッドを敷くのが基本です。また、マットレスの下に敷くタイプもあります。


体重がセンサーパッドにかかっていると正常に判断し、上半身が起き上がる、ベッド上に立ち上がるなどで加重されなくなると、ナースコールなどでお知らせします。

 

ですから、先ほどお話しましたマットセンサータイプの逆になります。

ベッドから立ち上がろうとすると、すぐに転倒する可能性がある方やベッドから転落の可能性がある方に適しています。





このタイプの離床センサーの良い点は、

 

一つには、マットセンサータイプではコールがあって駆けつけても間に合わない可能性がある方には、起き上がりなどの初期行動をセンサーが早くキャッチしてお知らせします。


ですので、駆けつけた時には、ほとんどの場合患者や利用者がまだベッドから立ち上がっていない状態です。

 

職員の方からは、「マットセンサータイプと比べて、駆けつけるまでの時間的余裕があるのでいい!」とお聞きします。

二つ目は、マットタイプみたいに床に敷かないので、汚れたりすることもあまりなくて衛生的なことです。

 

センサーパッドをマットレスの上に敷くタイプの場合でも、大抵その上にベッドパッドと防水シーツを敷くことが多いですので。






以前のこのタイプの離床センサーでは、「ナースコールが鳴って、設置しているベッドに駆けつけてみると、寝ていた」という誤動作といいますか、不必要にコールしてしまうことが欠点でした。

これは寝返りなどで、一時的にセンサーパッドに体重がかからなかったことが原因かと思います。

 

あるいは、本当に一旦起き上がったけど、職員が駆けつけた時にはまた寝ていたということもあったかも知れません。

この不必要なコールを減らすべく、各メーカーでは「遅延機能」を付けるようになりました。

遅延機能」とは、患者や利用者の体が浮いて、センサーパッドに体重がかからなくなっても、予め設定した時間(秒)以内にセンサーパッドに再度体重がかかるとコール信号を出さない機能です。





また、以前はナースコールシステムを通じてコールがあると、ステーションにある親機で解除しても、鳴り続けておりました。ようするに、連続で信号を送っていたんですよね。

それで、コールを解除するには、設置したベッドに行って、コントローラー(本体)の電源を一旦切る必要がありました。

これも今では、ナースコールを1回押したのと同じように1回だけ信号を送るようになりましたので、親機で解除をすると鳴り止みます。
 




デメリットというか、導入される上で注意いただきたいことは、このタイプのセンサーパッドは基本的には消耗品と思ってください!ランニングコストがかかると認識してください!

 

病院や施設によって使用時間が違いますし、センサーパッドによって耐久性が異なりますので、一概には言えませんが、1年ちょっと〜3年くらい毎の交換と思ってください。

 

近年、「パッドの寿命が長い」ことを特長とした、従来のセンサーパッドと構造が異なったものも出てきております。

見積りを依頼される時は、セット価格だけでなくて、センサーパッド単品の価格も依頼されることをお奨めいたします。


販売店・販売会社やメーカーはお客さんである施設・病院にはこんな話をあまりしません。

 

販売店・販売会社の人ですら知らない人がいてるかもしれません。
 

ですので、いざセンサーパッドを交換しなくてはいけない時にトラブルになる場合があるのです。

メーカーやセンサーパッドの大きさによっても違いますが、センサーパッド単品は定価ベースで8,000円くらい〜35,000円くらいと価格帯の幅が広いです。

 

台数を多く導入されている施設・病院から見れば、「そんなにランニングコストがかかるのなら、導入しなかったのに」となるかもしれません。


マットタイプの離床センサーは、体重がかかった時だけ通電してセンサーが働きます。

 

一方、マットレスに敷くベッドタイプは、寝ているなどでセンサーパッドに体重がかかっている時間がマットタイプよりずっと長いです。
 

それで交換が必要になってくるのです。

テクノスジャパン サイドコール

これは、「ベッドサイドセンサー」などと呼ばれたりしています。


このタイプは、患者や利用者が上半身を起き上げて、ベッドの端に座ろうとしたり、ベッドから落下しそうになった時に、マットレスの上面の端に設置したセンサーパッドが感知して、ナースコールなどで職員にお知らせします。


感知する感覚としましては、1)ベッド横の床に敷くマットセンサータイプと、2)マットレスの上か下に敷くベッドセンサータイプの中間くらいと思ってください。


マットセンサータイプのように、立ち上がってからセンサーが感知して駆けつけては、転倒している恐れがあり、ベッドセンサータイプまでは早く報知する必要はないけど、少し早く行動されているのを知りたい場合に向いています。




良い点は、扱いやすく、床に敷くマットセンサータイプと同様、体重がかかった時だけセンサーが働きますので、センサーパッドは長持ちします。


2つ目は、ベッドセンサータイプと同様、センサーパッドが見えませんので、汚れたりすることもあまりなくて衛生的ですし、患者や利用者にとって設置されていることがわかりにくいですので、意識しないで生活して頂けます。




ただ、立ち上がろうとするのではなくて、ベッドの横によく座る方への設置には向きません!


ナースコールをリセットしても体重がかかった状態のままですから、またコールをしてしまいます!

また、寝返りなどで脚がセンサーパッドに乗ってもコールしてしまいます。

テクノスジャパン タッチコール

テクノスジャパンでは、「タッチコール」という名称で販売されています。


利用者や患者がベッドから起き上がろうとして、ベッド柵に巻きつけて設置したセンサーパッドをつかむと、ナースコールなどでお知らせします。


このタイプのいい点は、ベッドセンサータイプ同様、ベッドからの起き上がりでセンサーがキャッチしますので、職員が駆けつけても、まだ立ち上がっていない場合が多いです。





また、ベッド柵を抜く方にも、センサーがキャッチします。


ある施設では、ベッド柵を抜く方の柵に鈴をつけて、抜こうとすると鈴が鳴って、職員が駆けつけて声掛けしていました。しかし、職員が遠くにいると、鈴の音が聞こえませんでした。



そこで、テクノスジャパンのタッチコールをテストご利用いただいて、結果が良かったので、導入いただきました。




ただ、寝返りをするのに柵を握る方には、不必要にコールしてしまいますので、適しません!

BBS ベッド用転落予知装置 イメージイラスト

私どもが離床センサーを扱いだした頃は、おそらく1社しかなかったのですが、作るメーカーが増えてきました。



このタイプはこれまでお話してきました、センサーパッドを使う離床センサーではなくて、見えない光線が出ていて、ベッドからの起き上がりや、ベッドの端に座ろうと足を下ろした時などに、光線を遮ることによって、ナースコールなどでお知らせします。



良い点はなんと言っても、設置に自由度がありますので、カバーできる対象の方が広いことです。


言い換えますと、設置位置・光線方向の調整によって、マットセンサータイプ、ベッドセンサータイプ、ベッドサイドセンサータイプが適している患者・利用者をカバーできます

ベッドセンサータイプより価格は高いですが、コストパフォーマンスに優れていることになります。




2つ目には、センサーパッドを使用しませんので、消耗品であるセンサーパッドを交換するというようなことがないです。ですので、ランニングコストがかかりません!


弊社のお客様の特別養護老人ホームで、11台お使いいただいて6年以上になりますが、断線による故障はあっても、センサーの故障は一度もございません。


使用頻度にもよりますが、10年以上故障なくご使用されているところもあるようです。
 




3つ目は、低反発やエアーなどの褥瘡(じょくそう)予防マットレスを使用している患者・利用者に設置できます。


マットレスの下に敷くセンサーパッドを使用するベッドセンサータイプの場合、褥瘡予防マットレスでは、体重がマットレスで吸収されてしまい、下のセンサーパッドに体重が伝わりにくいんです!


また、褥瘡予防マットレスの上にセンサーパッドをそのまま敷いた場合は、パッド自体の凹凸が大きくなりますので、動作不良や故障の原因となりますので、適していません。





デメリットとしては、良い点の裏返しになるのですが、設置に自由度があるがために、対象の方にあった設置位置・光線方向の調整が必要なことです。


ですので、マットセンサータイプのように床に敷いて、おしまいではありません!


設置当初は思いもよらない動きをされて、不必要にコールすることがありますが、センサーの方向などを調整することによって解消されてきます。


また、光線発光部分に利用者、患者や職員の体が当たってしまうことによって光線の方向が変わってしまうことがあります。


それが原因で、感知してほしい位置からずれてしまい、必要なタイミングでの感知ができなかったり、あるいは、布団などに光線が当たってしまい、不必要にコールしてしまうことがあります。そういったことがあった際には、光線が発する向きを調整すれば簡単に解消されます。


日頃はスイッチを入れる度に、光線の方向が合っているのかを確認されることを習慣にしてください。



 

発している赤外線にたまたま手足が通過した際、今までは検知してナースコールされていました。

 
最近のものでは、そういった誤動作的なコールを減らすために検知時間の設定(秒)をすると、その秒数以内に赤外線を遮ってもナースコールされない機能がついていたりします。
 
また、一つの赤外線だけでなく、人の動きを検知するセンサーも併せた2つのセンサーにすることでも、誤作動的なコールを減らす工夫がされるようになりました。
 
 
 
ですので、今まででしたらセンサーパッドを使用するタイプと赤外線センサーでの比較でしたが、各メーカーから発売されてくると、購入の際には赤外線センサーのくくりの中での比較も必要になってきますよね!


扇状に赤外線を発光するタイプと、逆に横1cm 高さ3cmほどで広がらずに発光するタイプに大別できます。

これは使用される状況によって、どちらのタイプがいいのか異なります。

利用者や患者の衣服の襟の部分などにクリップをつけて、上半身が起き上がると、クリップとひもで繋がっているプレートあるいは磁石が本体から抜けて、ナースコールでお知らせします。
 

お客様の特別養護老人ホームでは、掛け布団のシーツの端をクリップで挟んでおいて、入所者が起き上がる際に掛け布団をはぐと、ナースコールにてお知らせするように活用されていますよ!

高齢者施設ではあまり見かけませんが、病院ではたくさん利用されています。



このタイプのいい点は、なんと言っても価格の安さでしょう!


定価でだいたい2万円台半ば〜後半。
 

ベッドセンサータイプのように上半身の起き上がりをキャッチできたり、ズレ落ちしそうなのをキャッチする訳ですからお徳ですよね。

ただし、クリップを取ってしまったり、ひもを引っ張ってしまう方には適していません。

本体はベッドの頭側ボードや柵に設置しますので、衛生的ですし壊れにくいです。



もう少し具体的にご紹介いたしますと、

本体にプレートを差し込むタイプがホトロンの体動コール「うーご君」。

本体に磁石でくっつけるタイプが、ネオファームの「マグネットクリップセンサー」とか、メディカルプロジェクトの「クリップセンサー」です。
 

しかも、「マグネットクリップセンサー」や「クリップセンサー」はナースコールに接続しないで、本体でアラームを鳴らすこともできますので、車椅子での立ち上がりやズリ落ちのキャッチにも使えます。


ですので、車椅子でもお使いになることが考えられる場合には、1台2役の「クリップセンサー」を選択されるのがいいです。 

ただし、クリップがついた紐は消耗品ですのでご注意を!




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